「シンギュラリティ」は来ない？

（2018年9月26日の記事もご参照下さい）

先日スーパーコンピューターとＡＩ（人工知能）の専門家の

講演を伺う機会がありました。

お話の中で「シンギュラリティは来ません」と断言されていました。

理由は、知性の発生メカニズムが解明できていないから。

このお言葉には少々違和感を覚えました。

例えばタイムマシンで300年前にさかのぼり、

周りの人に「人間は空を飛べると思いますか？」と尋ねたら、

全員が「そんなことできるわけがない」と答えたと思います。

現代人の我々に言わせれば、「それは単なる思い込み」となりますよね。

できないことが証明されない限り（この証明はとても難しいが）、

できちゃうかも、という前提で考える方が健全に思います。

以前は、「シンギュラリティが来たら大変なことに！」という

センセーショナルな発信が多かったのですが、

最近は「来るわけないからだまされるな」という主張が増えています。

私は前者にうさん臭さを感じますが、後者にも危うさを感じます。

「来たらどうしよう」を深く静かに考えておくことも必要だと思うのですが。

小原