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弔辞

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安倍元総理が帰らぬ人となりました。

安倍氏辞任の際、『凡人宰相』と述べた(2020年8月29日記事)責任を感じ、私なりの弔辞を述べます。

弔辞には、故人の足跡を振り返る意味があります。

安倍氏の場合、現役を退かれてからの時間があまりに短い。

歴史的観点で評価を下すのは、まだ早いのですが、敢えて。

評価できる点。大枠を設定してから具体論に踏み込む手順、

つまり『初めに戦略ありき』の手法を取られたこと。

この組み立てによって、長期政権でありながら、ブレの少ない一貫性のある政策が実行できたと思います。

戦略という考え方が苦手な日本人にしては珍しく、戦略を駆使できた方だと評価させて頂きます。

一方岩盤規制と言われる強固な既得権の分野には切り込めませんでした。

『既得権』と言うと特定の業界、団体の権益を想起しがちですが、

広く有権者に与えられている配偶者控除なども既得権だと思います。

廃止で女性の就労が促されると言われながら、安倍氏は議論の対象にした形跡が見えません。

『三本の矢』と称した経済政策の内、財政出動と金融緩和は、誰も反対ない甘い蜜のような政策で、

トップが号令を掛ければできてしまいそうです。

しかし『成長戦略』だけは、反対勢力との闘争が必要で、そして闘争は行われませんでした。

闘争すれば選挙に勝てない、とのご判断だったのでしょう。

政治家に当選が最重要とはいえ、当選は手段なのか、目的なのか見えにくくなる、

というありがちな落とし穴に安倍氏もはまりかかっていたようにも見えます。

故人に関しては、美辞麗句を並べるのが日本の美風です。

しかしながら、まだ現代社会に参加を続けなければならない我々は、

歴代最長政権のトップから、見習うべき点、反省すべき点を一生懸命探り出さなければならないと思います。

安倍晋三元内閣総理大臣のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

 

小原

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